のらねこ学会のPinPoint物理シリーズにもあるように、共鳴と消音は表裏一体です。
① 音が入射すると、開口部の空気粒子が激しく共振する。この際、開口部での摩擦損失によって音が音エネルギーから熱エネルギーに変換され、消音される。
② 共鳴によって入射音に対し位相が180度ずれた音を発生し、元の音と干渉して打ち消し合う。
1. 「音圧(力)」と「空気の動き(速度)」の90度ズレ
まず、ヘルムホルツ共鳴器の「首」にある空気の塊を、ブランコに乗った子供だと考えてください。
音波(力)が空気を押します。
しかし、空気には重さ(慣性)があるため、押されてすぐには最高速度になりません。
「力が最大」のときではなく、力が弱まり始める頃に「速度が最大」になります。
ここでまず、入力された音に対して90度の位相差が生まれます。
2. 「速度(動き)」と「位置(反発力)」のさらに90度ズレ
次に、動いた空気が共鳴器の「中の空洞」を押しつぶします。
空気が最も奥まで押し込まれたとき(位置が最大)、中の空気はバネのように最強の力で「押し返そう」とします。
「動くスピード(速度)」がゼロになった瞬間、「押し返す力」が最大になります。
ここでさらに90度の位相差が加算されます。
3. 合計180度(逆相)の完成
これらを合わせると、外からの音に対して、共鳴器が反応して「音を出し返す」タイミングは以下のようになります。
(外からの音圧)+90度 (空気の移動速度) +90度 (共鳴器が押し返す圧)
合計で180度のズレが生まれます。
参考:耳元にビンをもってくると強調されて聞こえるわけ
同じ固有振動数の音が鳴っているとき、ビンはその音のエネルギーを効率よく吸い込み、内部で激しく振動します。
増幅器としての役割: ビンの口の空気は、外の音よりもはるかに大きな振幅で激しく出し入れされます。
放射: その激しい振動が「新たな音源」となって、あなたの耳に向かって強い音波を放射します。
結果: 元の微弱な音に、ビンが作り出した「強い放射音」が加わるため、音が大きく(強調されて)聞こえます。
ビンから出た音は、元の音を打ち消すよりも、「ビンそのものがスピーカーのように鳴る」効果が勝ります。元の音を打ち消すポイントも空間のどこかには存在するはずですが、耳元ではビンが発する「強調された音」をダイレクトに聴いている状態です。
(geminiより)
ラジカセの音を消音しようと挑戦しました。
1つでは効果がないので、2個向き合わせて実験しました。
はじめ、流す音の振動数と違う固有振動数のビンでやります。ビンをおいてもビンをのけても、音の大きさは変わりません。
次に、流す音の振動数と同じ固有振動数のビンでやります。2cmほど離して、ビンを向かい合わせにすると、音が少し小さくなりました。(ちょっとわかりにくいですが)そこから、びんをさっと遠ざけると音が大きくなるのがわかりました。
さらに よくわかるように 直径4cm、長さ50cmほどの筒を用意しました。まず、そのままラジカセのスピーカにつけて聞きます。
次に、上の写真のように、筒の下から10cmほどのところにペットボトルを2個向かい合わせにつないだものを用意しました。ペットボトルの振動数はラジカセからでる音の振動数とは違うものです。この筒をラジカセのスピーカーにつけて聞きます。
音は筒だけの時と変わらないくらいの音が聞こえます。
さらに、ラジカセからでる音の振動数と同じ振動数のペットボトルを2個向かい合わせにつないだものを用意しました。この筒をラジカセのスピーカーにつけて聞きます。
音は筒だけの時と比べてかなり小さな音になっています。